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AEOとGEOの違いを解説【どちらも覚えなくて大丈夫です】
広報担当者
『AEOとGEO。この2つの違いが分かりません…。どちらを優先すればよろしいのでしょうか?』
こういった疑問に答えます。
本記事では、AEOとGEOという言葉を今日はじめて見た方、会議で聞いたものの意味が分からないまま話が進んでしまった広報・マーケティング担当の方、経営者の方に向けて書いています。出てくる専門用語には、そのつど一言で説明を添えます。
先に結論を書きます。AEOとGEOは、どちらも覚えなくて大丈夫です。
理由は2つ。そもそも対等に並ぶ言葉ではないから。そして、Google自身がGoogle検索については「どちらも結局はSEOだ」という趣旨のことを公式に書いているからです。
覚えるべきなのは用語ではありません。自社が何に詳しい会社なのかが、AIに読める形で置いてあるかどうか。今日はこの1点だけで十分です。
この記事の要点
- AEOは回答エンジン最適化、GEOは生成エンジン最適化
- 対等な2語ではない。GEOは論文発、AEOは出どころがたどれない
- Google検索についてはGoogle公式が依然としてSEOだとしている
結論:AEOとGEOは「AIに見つけてもらう工夫」の呼び名です
先に、そのまま持ち帰れる形でまとめます。AEOとGEOの違いは、向き合っている相手と、言葉の出どころの2点です。AEOは「答えそのものを短く返す仕組み」に向けた最適化、GEOは「AIが文章を組み立てて答える仕組み」に向けた最適化を指します。ただし2つは対等に並ぶ用語ではなく、GEOは2023年11月の論文で定義された言葉、AEOは出どころをたどれない、現場から広まった呼び方です。
順に見ていきます。AEOとは、answer engine optimization の略で、日本語にすると「回答エンジン最適化」です。回答エンジンとは、検索した人に答えそのものを短く返す仕組みのことです。
GEOとは、generative engine optimization の略で、日本語では「生成エンジン最適化」です。生成エンジンとは、AIが文章を組み立てて答えを返す仕組みを指します。
どちらも、SEO、つまり検索エンジンに向けた最適化の相手がAIに広がっただけの言葉です。AEO・GEO・SEOの違いは、向いている相手が少し違う、それだけの話ですね。
たいていの記事はここで終わります。ただ、これだけでは明日の仕事は変わりません。もう一段だけ踏み込みます。
AEOとGEOは、対等に並ぶ2つの言葉ですらありません。片方は論文で定義された言葉で、もう片方は現場から自然に広まった言い回しです。
AEOとGEOの違いを表で比較。決定的なのは「言葉の出どころ」です
4つの観点で並べます。暗記する必要はありませんが、社内で説明を求められたときはここだけ見れば足ります。
表のいちばん下、「よく使われる場面」の行にある「選ばれる」と「引用される」の区別は、そう整理する立場もある、という程度に受け取ってください。公式の線引きではありません。
この表でいちばん大事なのは「言葉の出どころ」の行です。AEOとGEOでは、言葉の生まれ方がまったく違いますよね。
GEOには「この論文が始まり」と言える出発点があります
GEOの出発点は、2023年11月にarXivへ投稿された「GEO: Generative Engine Optimization」という論文です。arXivとは、研究者が論文を公開する場所のことです。プリンストン大学の研究者を中心としたチームによるもので、翌2024年には、データマイニング分野の国際会議KDD 2024でも発表されています。
この論文はGEO-benchという評価用のデータセットで検証し、AIの回答の中で自分のコンテンツが登場する度合いを最大40%高められたと報告しています。
誤解されやすいので書いておきます。この40%は研究チームが実験環境で測った数字で、あなたの会社のサイトが40%引用されやすくなるという意味ではありません。
大事なのは数字ではありません。GEOは研究者が論文の中で定義して名前を付けた言葉なので、「この日、この論文から始まった」と指させます。素性がはっきりしている用語ですね。
AEOの出発点は、たどっても見つかりませんでした
一方のAEOには、GEOのような「この論文が始まり」と言える出発点が見つかりません。SEO業界の現場から自然に広まった呼び方で、誰が最初に使ったのかについて定説がないのが実情です。
「◯◯氏が提唱した」と書く記事も見かけますが、僕たちが一次情報をたどった範囲では裏が取れませんでした。だから本記事では書きません。
片方は論文で定義された言葉。もう片方は、現場で誰からともなく使われ始めた言葉。この2つを「AとBの違いは何ですか」と並べること自体に、少し無理があります。
たとえるなら、正式な学名と地元のあだ名を並べて「違いを説明してください」と言われているようなものです。
だから「違いが分からない」という感覚は、実は正しいです。あなたの理解力の問題ではなく、厳密な違いを覚えられる形になっていないんですよね。
Google公式は、AEOとGEOを別々の専門分野として扱っていません
ここからが、いちばん強い根拠です。2026年5月15日、Googleは検索セントラルのブログで、John Mueller氏の告知とともに、公式ドキュメント「Optimizing your website for generative AI features on Google Search」を新たに公開しました。日本語にすると「Google検索の生成AI機能に向けたサイトの最適化」です。
そこには、次の趣旨のことが書かれています。AEOとGEOは、AI検索での可視性を高める取り組みを指す言葉である。ただしGoogle検索の立場から見れば、生成AI検索への最適化とは検索体験への最適化であり、それは依然としてSEOである、と。
作った側が、AEOとGEOを並列の新しい専門分野として扱わず、それはSEOだと書いています。2つの違いを一生懸命に覚える前に、これ以上に分かりやすい答えは無いですよね。
1点だけ、はっきりさせておきます。ここでGoogleが説明しているのは、あくまでGoogle検索と、その中のAI機能についてです。ChatGPTやPerplexityなど他社のAIが情報をどう選んでいるかは、この資料からは分かりませんし、各社が同じ説明をしているわけでもありません。
同ドキュメントは、llms.txtというファイルを置くことも、コンテンツをAI向けに細切れにすることも、AI専用のスキーマを用意することも必要ない、という趣旨を述べています。llms.txtとはAI向けにサイトの案内を書いたテキストファイル、スキーマとはページの中身を機械に伝えるための決まった書式のことです。この一つひとつはAEO・SEO・GEO・LLMOの違い。Google公式の答えは「それはSEO」で扱ったので、深追いしません。
別の公式ドキュメント「AI機能とあなたのウェブサイト」にも、AIによる概要やAIモードに表示されるための追加要件は無く、特別な最適化も必要ない、SEOのベストプラクティスは引き続き有効である、という趣旨が書かれています。AIによる概要とは検索結果の上のほうにAIがまとめた答えが出る機能、AIモードとはGoogle検索の中でAIと対話しながら調べられる機能のことです。
AEO対策・GEO対策としてやることは、公式が挙げるこの4つに尽きます
では、AEO対策やGEO対策として、Googleは何をしろと言っているのか。この「AI機能とあなたのウェブサイト」が挙げている推奨事項は、次の4つです。
①クロールできるようにすること
②技術的な基本を守ること
③高品質な画像と動画を追加すること
④ユーザー本位で、やりすぎないこと
①のクロールとは、検索エンジンのプログラムがサイトを読みに来ることです。読みに来られない場所の情報は、存在しないのと同じ扱いです。
②の技術的な基本には、セマンティックなHTMLを使うことや、良好なページエクスペリエンスが含まれます。セマンティックなHTMLとは、中身の役割どおりの部品でページを組むことです。見出しは見出しのタグで、箇条書きは箇条書きのタグで書く、ということですね。ページエクスペリエンスのほうは、表示の速さやスマホでの見やすさを指します。
③には説明が添えられています。生成AIの検索機能は関連する画像や動画も引っ張ってくるため、ウェブページのリンク以外の形でサイトが露出する機会が増える、と。
④は、検索されそうな言い回しごとにページを量産するような、順位やAIの回答を操作することが目的の作り方を戒めたものです。
4つとも、AEOにもGEOにも触れていません。全部、昔からのウェブの基本です。
『いやいや、AEOとGEOを区別して説明している人もいますよね』
とはいえ、こう思った方もいるはずです。実際、2つを区別して整理している記事や講座はありますよね。
はい、あります。それが間違いだとも言いません。よくある整理は、AEOは短く直接的な回答として選ばれること、GEOはAIが文章を組み立てるときに引用されること、という分け方です。分かりやすい線引きです。
ただ、業界の中にも、分ける必要が無いという立場があります。SEOツールで知られるAhrefsは、自社ブログで「GEO, LLMO, AEO… It's All Just SEO」というタイトルの記事を公開しています。呼び名が3つあるだけで、やることは同じだ、という立場です。
僕はこちらに賛成です。区別を覚えても、明日の作業が変わらないからです。
「今日はAEOの日だから短い答えを書こう、明日はGEOの日だから引用されやすい文章を書こう」。そんな仕事の分け方をしている会社は、見たことがありません。どちらの整理でも、行き着く作業は同じです。
AEOとGEOの違いより大事な、たった1つの問い
では、用語の代わりに何を持って帰るか。
自社が何に詳しい会社なのかが、AIに読める形で置いてあるか。この1点だけです。
抽象的に聞こえるので、データで裏づけます。Web担当者Forumが2026年7月8日に報じたAhrefsの調査によると、日本国内でAI検索が引用しているサイトの総合ランキングで、前回調査に続いてYouTubeが1位でした。調査の対象は、GoogleのAIモード、AIによる概要、ChatGPT、Perplexity、Copilotの5つです。
同じ調査は、AIに引用されやすいサイトの共通点を3つ挙げています。
①日付と事実が入った公式の一次情報
②ユーザーが求める情報に対する確定的な回答
③実際の体験や評価が集まる場所
この3つに、AEOもGEOも1文字も出てきません。いつの話で誰が言っているのかが書いてあり、聞かれたことにはっきり答えていて、実際にやった人の話が載っている。それだけです。
用語を覚えることと、この3つを満たすことは別の作業です。事業に効くのは後者だけですよね。なお、これを満たしたからといって引用が保証されるわけではありません。参照される可能性を高めるための土台づくりです。
今日のアクションプラン:AIに1つだけ質問を投げてください
用語の勉強は、今日はしなくて構いません。代わりに5分でできることを渡します。
ChatGPTなどのAIを開いて、自社の商品やサービスの領域について質問を1つ投げてください。
自社名は入れないほうがいいです。見込み客が打ちそうな質問を、そのまま打ちます。「中小企業が◯◯を導入するときの注意点は」といった形ですね。
返ってきた答えを見て、3つだけ確認します。
①どこのサイトが引用されているか
②自社の名前は出てくるか
③出てきているのは競合か、比較サイトか、それとも動画か
ここで見えるのが、いまのAIから見た自社の姿です。用語の定義を10個覚えるより、この1回のほうが早いですよ。
自社が出てこなくても大丈夫です。AIがどんな情報を「答えるに足る」と判断したのか、その実物が並んでいるわけですから。
並んでいたサイトを、さきほどの3つの共通点と見比べてみてください。自社に足りていないものが、そこで具体的な形になります。
Google公式の推奨事項と、日本のAI引用1位。重なった場所が動画でした
気になる点が2つ残っています。Google公式の推奨事項の③に「高品質な画像と動画を追加すること」が入っていたこと。そして、日本国内でAI検索が引用しているサイトの1位がYouTubeだったことです。
別々の資料ですが、指す方向は同じです。テキストのページだけが引用の対象ではない、ということですね。
僕たちCVOがやっているのは、まさにここです。企業のYouTube運用を、チャンネルの設計から制作まで一緒にやっています。制作してきたロング動画は1,000本以上です。
とはいえ、動画を出せば引用されるという話ではありません。先ほどの3つの共通点は、動画にもそのまま当てはまります。だから僕たちは、映像の派手さよりも、その1本が誰のどの質問に答えているかを先に決めます。
ご依頼をいただいた場合は、毎月一緒に本数と内容を決めていく形です。1本で決まる世界ではないからです。お問い合わせからどうぞ。
もっと知りたい方へ:当ブログの関連記事
AI検索まわりは以前にも何本か書いています。今日は入口だけなので、続きは下の表からどうぞ。
いちばん上は、提案書にAEO対策と書かれていたら何を確認するかまで書いた回です。用語を見慣れている方は、そちらのほうが早いですよ。
まとめ:AEOとGEOの違いを、覚えなくていい理由
まとめます。
①AEOとGEOは、AI検索で見つけてもらう工夫の呼び名。向いている相手が少し違うだけ
②GEOは2023年11月の論文が出発点。AEOは出どころがたどれず、現場から広まった呼び方
③Google公式は、Google検索については、生成AI検索への最適化とは検索体験への最適化であり、それは依然としてSEOだと書いている
今日いちばん伝えたかったのは、この2つを覚えなくていい、ということです。片方は論文で定義された言葉、もう片方は現場のあだ名。並べて暗記できる形になっていません。
以前、当ブログで4語をまとめて整理したときも着地は同じでした。呼び方が何であれ、やることは信頼できる情報を出すこと。2語に絞って成り立ちまで見ても、結論は動きません。
なお、本記事の内容は2026年8月25日時点で公開されている情報にもとづいています。用語の扱いも公式の説明も、今後変わる可能性があります。
用語は来年また増えます。そのたびに勉強し直していたら、社内は疲れますし、肝心の情報は1つも増えません。まずはAIに1つ質問を投げるところからどうぞ。
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