BLOG
【最新情報】Made On YouTube 2026の新機能まとめ
運用担当者
『YouTubeがまた大量に新機能を発表したけど、うちのチャンネルで何が使えるのか分からない…』
こういった疑問に答えます。
本記事では、自社のYouTubeチャンネルを運用していて、新機能のニュースが流れてくるたびに「これはうちに関係があるのか」を判断しないといけない広報・マーケティングのご担当者に向けて書いています。
先に結論を書きます。現地2026年9月23日、ニューヨークでMade On YouTube 2026が開かれ、30を超える新機能が発表されました。そのうち、日本の企業のチャンネルが今日触れるのは2つだけです。
ここで言う「触れる」は、今日Studioを開けば出ているかどうかを確かめられて、出ていればそのまま使える、という意味です。条件の説明が情報源で分かれているものもあるので、使えるかどうかの最後の答えは画面が持っています。
しかもその2つは、発表の目玉ではありません。目玉として報じられたものは、米国だけか、2027年かのどちらかに入ります。
だから発表の読み方を変えます。機能ごとに3つ質問して、①と②を通ったものだけを今週の仕事に入れる。③はそれを「待つ」と「今日見る」に振り分ける質問です。まずその3つを書きます。
この記事の要点
- 発表は30超。日本の企業が今日触れるのは2つだけ
- サムネイル3枚の比較は新機能ではない。前からできる
- 機能ごとに3つ質問する。日本か、今か、前からか
結論:発表を読んだら機能ごとに3つ質問してください
速報を10本読むのをやめて、機能ごとにこの3つを聞いてください。
①これは日本で使えるのか。米国だけ、英語だけで始まるものが多いです
②これは今使えるのか。「今後」「2027年」と書かれているものが多いです
③これは前からあったものか。既存の機能の拡張が、新機能として報じられています
①と②を通った機能が、今週の業務に関係します。③は落とすための質問ではありません。通ったものを「待つ」と「今日見る」に振り分ける質問です。前からあった機能なら、待たずに今日画面を見ればいい。今回、①と②を通って今日見る対象になったのは2つでした。Ask Studioと、タイトルやサムネイルを比べるテストです。どちらも発表の見出しにはなっていません。
順番にも意味があります。①と②は書いてあることを読めば分かりますが、③は自社の記憶が必要です。去年その名前を聞いたことがあるかどうか。ここを飛ばすと、去年から使えていた機能を今年の新機能として社内に共有してしまいます。
そして、3つのどれにも答えが出ないことがあります。発表にも報道にも書かれていない場合です。そのときは自社のStudioの画面を見ます。
Made On YouTube 2026の発表一覧:日本で今使えるかで仕分けました
先に一覧を出します。企業のチャンネルに関係しうるものだけを、3つの質問で仕分けた結果です。灰色の2行が、今日見る対象になったものですね。仕分け方はこのあと順に説明します。
灰色の2行と、それ以外の違いはここです。灰色の2行は機能そのものが日本で動いていることが分かっていて、残っているのは自社が対象かどうかだけ。だから今日Studioを開けば白黒がつきます。それ以外は、機能が日本に届いているかどうかの段階で止まっていて、画面を見ても「無い」の理由が分かりません。
ダイナミックサムネイルと動画のA/Bテストの2つだけは、届いている可能性が残ります。サムネイルまわりを見るついでに出ていないかだけ確かめておくと、出ていた場合に得をします。
「サムネイルを3枚アップロードできるようになった」は、前からできます
今回いちばん広く報じられたのが、1本の動画にサムネイルを3枚アップロードできるようになった、という話です。ここから入ります。
1本の動画にサムネイルを3枚入れて比べる機能は、前からあります。
YouTube Studioの「テストと比較」がそれです。最大3枚まで並べて比較でき、勝ち負けは視聴された時間の割合で決まります。当ブログのYouTubeのサムネイルの作り方【クリックされるだけでは勝てません】で書いたとおり、クリック率がいちばん高い1枚が勝つわけではありません。3枚並べられることも、勝ち方も、今年の発表で変わった話ではありません。
では今回何が新しいのか。2つあります。
1つは、ダイナミックサムネイルです。3つの候補から勝者1枚を決めるのではなく、YouTubeが視聴者の層ごとに違う候補を出し分ける、という内容だと報じられています。もう1つは、動画そのもののA/Bテストです。サムネイルではなく動画本体のほうで、最大3つの異なるカットを試せる、という内容になります。
ここを最初に書いた理由は1つです。報道でいちばん大きく扱われた見出しが、そのまま社内に共有されると、「うちも3枚アップロードできるようになったんですね」で終わります。前からできていたので、その担当者は今年も来年も試しません。新機能のニュースで本当に怖いのは、知らないことよりも、知っているつもりになることです。
質問①:これは日本で使えるのか。目玉の多くは米国か英語圏だけです
1つ目の質問です。今回の発表で企業がいちばん期待した2つが、ここで止まります。
Ask YouTubeは、YouTubeの検索を会話形式で使える機能です。検索の窓に文章で聞くと、AIが答えを返しながら関連する動画を並べる形ですね。この検索の側は、米国で英語で検索している一部のユーザーに向けた実験だという情報があります。
動画の視聴ページに出る会話形式のAIのほうは、対象の言語が5つ挙がっています。英語・ヒンディー語・スペイン語・ポルトガル語・韓国語です。日本語は入っていません。
カスタムフィードも同じ質問で止まります。視聴者が言葉で指示を出して、ホームとは別のおすすめ一覧を自分で作れる機能ですが、まず米国のユーザーからという情報で、日本の時期に触れた情報は見つかりません。Geminiを使った会話形式の編集機能も、一部の市場へ広げるという情報止まりで、日本が入るかは分かりません。
ここから、ニュースを読むときの手順が出ます。機能の説明より先に、対象の国と言語とデバイスを探してください。どれかが書かれていない記事は、その部分の答えを持っていません。書いていないことが答えだと受け取ってください。
そのうえで、質問①で止まった機能に対する判断は1つに決まります。米国だけと書かれている機能について、日本語だけで発信している会社は今週何もしなくていい。その機能に合わせた準備もしなくていいです。準備の内容が決まるのは、対象の国と言語が発表されたあとだからです。機能と関係なく効く準備が1つだけあるので、それは後半に書きます。
質問②:これは今使えるのか。「2027年」と書かれているものは今日の話ではありません
2つ目の質問です。発表の文章には、提供の時期を表す言葉が何種類も混ざります。すでに始まっているもの、今秋、今後数週間、2027年初頭、2027年。この5つが同じ発表の中に混ざっています。
読むコツは、機能名ではなく時期の語を先に拾うことです。機能名から読むと、どれも今日から使えるように見えます。時期の語から読むと、記事の半分が来年以降の話だと分かります。
当てはめます。配信者同士が対戦するライブバトルは2027年。ライブ配信のリアルタイムの吹き替えは、2027年初頭からのパイロットだという情報なので、まだ使えません。パイロットというのは、一部の参加者だけで先に試す段階のことです。
ここで気をつけてほしいのは、時期の語が「すでに」であっても、自社の画面に出ているかは別だという点です。展開が始まったという表現は、全員の画面に出そろったという意味ではありません。始まったことと、届いたことは違います。
質問②で止まった機能に対する判断も1つです。カレンダーに入れるのは機能の名前ではなく、再確認の日だけにしてください。「2027年にライブバトルを検討」と書いた予定は、来年になっても何も動かしません。「毎月1日にStudioの画面を見る」と書いた予定は動きます。
質問③:これは前からあったものか。拡張が新機能として報じられています
3つ目の質問がいちばん見落とされます。発表の中には、前からある機能の拡張が混ざっています。速報は差分だけを取り出して書かないので、機能の名前がまるごと新しく見えます。
カスタムフィードがその例です。この機能自体は2026年5月に報じられていて、使い方の説明もその時点で出ていました。今回新しくなったのは、複数のフィードを保存できるようになったところだという情報があります。つまり「カスタムフィードという機能が登場した」という読み方は正確ではありません。
サムネイルの3枚も同じ構図です。3枚並べる仕組みは前からあって、新しいのは出し分けのほうでした。自動吹き替えの本体も同じです。対象のチャンネルでは初期から有効になっている話は、当ブログのYouTubeで多言語化する方法【オートダビングで解決します】で書きました。
だから、こういう手順にしてください。「新機能」と書かれていたら、その名前を自分が去年聞いたことがあるかを先に思い出す。聞いたことがあるなら、新しいのは機能ではなく差分です。差分がどこなのかが書かれていない記事は、その時点で読むのをやめてよいです。
この質問には、実務上の効き方がもう1つあります。前からある機能なら、自社のStudioにもう出ている可能性があります。つまり質問③で「前からあった」と分かった機能は、待つ対象ではなく、今日見る対象に変わります。
今日見る対象になったのは2つ。しかも発表の目玉ではありません
では、①と②を通ったものを出します。2つです。
1つ目はAsk Studioです。Studioの中で自分のチャンネルについてAIに質問できる機能で、世界中のほとんどのクリエイターが使える、収益化は条件ではない、パソコンのブラウザからのみ、という情報があります。対象から外れるのは、公式アーティストチャンネル、子ども向けの設定にしているチャンネル、18歳未満の運用者です。

使い方と、企業が入力していい情報の線はYouTubeのAI「Ask Studio」の使い方【企業が入力していい線はここです】に書いたので、そちらをどうぞ。今回の発表で足されたのは、公開前の下書きへの助言、長尺動画のサムネイルの生成をこの画面の中でできること、そして過去の動画を見直して差し替えのサムネイルを提案してくること。主なものはこの3つです。この3つ目については後半でもう一度触れます。
ここは分けて考えてください。Ask Studio本体が使えることと、今回足された分が自社の画面に出ていることは、別の話です。足された分がいつ届くのかは、今日の時点で分かりませんでした。
2つ目は、タイトルとサムネイルを比べる「テストと比較」です。パソコンのStudioからのみ使えて、条件はStudioの設定にある詳細機能を有効にすることで、収益化は必要ではない、という情報があります。対象になるのは公開した長い動画とポッドキャストの回で、子ども向け・成人向け・非公開の動画は外れる、という情報です。
ただし、この条件の部分は次の節で書くとおり説明が分かれています。ここも確定した条件としては読まないでください。
この2つは、どの速報でも見出しになっていません。地味だからです。そして速報を熱心に読んでいる担当者ほど、この2つを飛ばします。見出しになっていないものは、目に入らないからですね。
ただし、条件の説明は情報源によって分かれています
正直に書きます。2つ目の「テストと比較」の条件については、当ブログの過去記事と今回の情報が食い違っています。
当ブログの公開したYouTube動画を放置しない【半年に一度の棚卸しでやること6つ】という記事では、このテストの条件をYouTubeパートナープログラムへの参加と上級者向け機能の有効化の両方だと書きました。YouTubeパートナープログラムというのは、広告収入などの分配を受け取れるようになる仕組みのことです。多くの企業のチャンネルはまだ条件を満たしていない、とも書いています。
今回出てきたのは、Studioの設定にある詳細機能を有効にすればよく、収益化は必要ではない、という説明です。呼び方が2つ出てきますが、争点は名前ではありません。収益化、つまりYouTubeパートナープログラムへの参加が要るのか要らないのか、という1点です。ここが真逆になっています。
どちらかが誤っているか、途中で条件が変わったかのどちらかです。どちらとも断定しません。なお、詳細機能そのものを有効にする条件も、今日は確かめられていません。
同じことが、ダイナミックサムネイルと動画のA/Bテストにも起きています。参加の条件がどうなるのかは、今日の時点で確定できませんでした。
つまり、こういう状態です。自社が対象かどうかに答えるのは、発表でも報道でも、当ブログの過去記事でもなく、自社のStudioの画面だけです。
条件の説明が食い違う理由も書いておきます。機能の条件は静かに変わります。変わったときに古い解説記事が消えるわけではないので、古い情報と新しい情報が同じ検索結果に並びます。書かれた日付を見ても、どちらが今の状態を指しているかは判断できません。当ブログも、その例外ではありません。
『いやいや、それじゃ何を信じればいいんですか』
ここまで読んで、そう思われたはずです。
画面が答えを持っているのは、地域・言語・デバイス・資格・展開の進み具合という条件を全部通したあとの結果だけが、そこに表示されているからです。条件の一覧を読む必要はありません。結果だけを見れば足ります。
ただし、画面には限界が2つあります。
1つ目は、画面が答えるのは「今日出ているか」だけだということです。出ていない理由は教えてくれません。3つの質問のどれで止まっているのかも分かりません。とはいえ、業務で必要なのは理由ではなく、今日やるかやらないかの判断です。理由が分からなくても、その判断はできます。
2つ目は、正しいチャンネルで開いているかを画面が教えてくれないことです。僕たちも実際にこれをやりました。Studioを開いたら初期表示が別のチャンネルになっていて、そのまま画面を見ていた、という形です。複数のチャンネルを扱っている担当者は、右上のアカウントの表示を先に確認してください。ここを間違えると、出ているものを出ていないと社内に報告することになります。
ダイナミックサムネイルは、「当てにいく」から「出し分け」への転換です
3つの質問の話はここまでです。ここから、今回の発表のうち企業の仕事の中身が変わりそうなものを3つ取り上げます。1つ目がダイナミックサムネイルです。
前の節で書いたとおり、これまでのテストは3枚から勝者を1枚決める仕組みでした。担当者の仕事は、正解の1枚を当てにいくことだったわけです。ダイナミックサムネイルはその前提を外し、3つの候補を視聴者の層ごとに出し分けます。1枚に絞る工程が無くなる方向ですね。
この違いは、作るものを変えます。勝者を1枚決めるテストなら、3枚は同じ路線で作ったほうが比べやすいです。文字の大きさだけを変える、背景の色だけを変える、という作り方になります。出し分けが前提なら逆で、3枚は違う層に向けて違う切り口で作ったほうがいい。既存の顧客に向けた1枚、その業界の人に向けた1枚、その分野を何も知らない人に向けた1枚、という組み方です。
企業のチャンネルには、この形が合っています。業務で使う動画は、商談前のお客さん、採用の候補者、既存の顧客と、見る人の立場がはっきり分かれているからです。1枚に絞ると、どの層にも半分ずつ刺さるサムネイルになりがちでした。
ただし、この出し分けについては、まだ出ている情報が1つで、細かい仕様までは確かめられていません。提供の時期も、すでに使えるという表現と近日という表現の両方が流れています。今日画面に出ていなくても不思議ではありません。出ていたら、3枚を同じ路線で作らないでください。そこだけ先に決めておけば足ります。
Ask Studioの下書き添削は、入力していい情報の線を引き直させます
2つ目です。今回Ask Studioに足された機能のうち、公開前の下書きに助言をくれるものが、当ブログが以前引いた線を試します。
当ブログのYouTubeのAI「Ask Studio」の使い方【企業が入力していい線はここです】では、企業がAsk Studioに入力していい情報の線を2本引きました。1つは、未公開の情報を入れないこと。もう1つは、台本そのものを貼るのをやめて、狙いと構成だけを言葉で説明することです。社外に出ていない情報を会話に含めない、という考え方でした。
今回の拡張は、この線と正面からぶつかります。公開前の下書きに助言をもらう機能は、定義上、未公開の内容を渡すことを求めます。渡さなければ助言が返ってこないので、回避しながら使うことができません。
つまり、あの記事で書いた回避策は、この機能に対してはそのままでは使えません。線を引き直す必要が出ます。
引き直した先をここで断定はしません。この機能の対象や扱いの詳細が確定していないからです。そのうえで、企業が今のうちに決めておける問いを渡します。公開前の台本のうち、どこまでを渡してよいのかです。撮影の構成と話の順番までは渡してよい、取引先の社名と未発表の商品名と価格は渡さない、という切り方なら、機能が来た日から使えます。
ここを決めずに機能が届くと、現場の担当者が判断します。判断した結果は誰にも共有されません。社内のルールがいちばん壊れるのは、便利な機能が先に届いたときです。
ライブ配信の吹き替えでは、「公開前に確認する」という安全弁が効きません
3つ目です。ライブ配信のリアルタイムの吹き替えは、2027年初頭からのパイロットだという情報なので、今日の話ではありません。それでも先に書いておきたいことがあります。
当ブログのYouTubeで多言語化する方法【オートダビングで解決します】では、自動吹き替えの現実的な着地を書きました。オンかオフの2択で決めるのではなく、公開前に吹き替えの中身を人が確認する形です。社名や商品名のような固有名詞は自動の翻訳でおかしくなることがあるので、出す前に直せばいい、という理屈でした。
ライブには、その余地がありません。配信しながら吹き替えが出るので、事前に確認する工程が存在しません。そこで勧めた着地点が、ライブでは原理的に成立しないわけです。
今すぐ困る話ではありません。ただ、今の着地点が効かなくなる日が来ることは決まっています。だから覚えておいてほしいのは1つで、ライブで多言語に届けたい会社は、固有名詞の扱いを配信の前に決めておく必要が出ます。読み方を登録できるのか、その部分だけ原語のまま言い切るのか。決め方は機能が見えてから考えればよいですが、「公開前に確認する」という今の答えは使えません。
日本語についても書いておきます。自動吹き替えに追加された、感情の起伏を再現する音声は、全チャンネル向けに8言語で提供されているという情報があります。英語・フランス語・ドイツ語・ヒンディー語・インドネシア語・イタリア語・ポルトガル語・スペイン語です。日本語は入っていません。吹き替え自体は英語から日本語へ訳す側では使えますが、今回足されたこの音声は日本語の外側にあります。吹き替えの機能は増え続けているのに、日本語だけ一段遅れて付いていく。今回の発表を日本の会社の視点で見ると、この構図が何度も出てきます。
Ask YouTubeが日本に来ても、そのとき作る動画では間に合いません
質問①で止まったAsk YouTubeとカスタムフィードについて、企業が持つべき判断を書きます。
まず、はっきりさせておきます。この2つは日本に来ていないので、今回の発表を理由に、文字起こしや要約を整える作業の優先度が上がることはありません。当ブログは、AI検索に引用されるために文字起こしを整える話を以前から書いてきました。その内容は変わりませんが、今週それを急ぐ理由が今回の発表で増えたわけではない。ここは正直に書きます。
とはいえ、何も考えなくていいという話でもありません。整える作業ではなく、溜める作業のほうに効いてきます。
日本に来たときに効くのは、そのとき作る動画ではなく、そのときまでに溜まっている動画です。
理由は単純です。会話形式の検索も、視聴者が自分で作るフィードも、並べるのはそのとき既に公開されている動画です。提供が始まった日に慌てて撮り始めても、企画から撮影、編集、公開までには時間がかかるので、その日の在庫には入りません。在庫は、前もって作る以外に増やす方法がありません。
ただし、溜めれば見つかるようになる、という約束はできません。自社の動画がAIの回答や会話形式の検索で何回呼ばれたかを数える方法は、いまのところ無いからです。約束できるのは、提供が始まった日に在庫がある状態と、無い状態には差があるということだけです。
そこで、溜める中身の決め方だけ渡します。顧客から繰り返し聞かれる質問を1つ選んで、1本で答える形にしてください。この形の動画は、会話形式の検索が来る前から、商談前の説明と採用の説明でそのまま使えます。つまり日本での提供がいつ始まっても、始まらなくても、無駄になりません。質問①の向こう側に賭けずに済む、という意味でいちばん安全な置き方です。
混ぜないでください:収益化条件の引き上げは、今回の発表ではありません
社内に共有する前に、1つだけ確認してほしいことがあります。
YouTubeパートナープログラムの参加要件が引き上げられる話は、Made On YouTube 2026の発表ではありません。2026年8月10日に出た別の発表です。中身はYouTubeの収益化条件が2027年2月に改定予定【再生単価で戦うのはNG】に書きました。
今回のまとめ記事の中には、この2つを同じイベントの発表として並べているものがあります。並べて読むと、収益化の要件が今週変わったように見えます。社内向けの共有資料でここを混ぜると、そのまま事実誤認になります。
見分け方は日付です。イベントの発表は9月23日、収益化条件の話は8月10日です。速報に日付が書かれていないときは、混ざっている可能性を疑ってください。
今日のアクション:Studioを開いて10分で終わります
ここまでの話を、今日できる3つに落とします。
①自社のチャンネルでStudioを開いて、今日見る対象の2つが出ているかを見ます。右上のアカウントの表示を先に確認してください。Ask Studioはパソコンのブラウザから開いたStudioに出ます。次に動画を1本開いて、テストと比較のメニューが出ているかを見てください。そこまで来たら、サムネイルの出し分けと、動画のカットを比べるテストが出ていないかも、ついでに見ておきます。届いている可能性が残っている2つです。

出ていなかったときに、次に見る場所
出ていなかった場合、次に見るのはStudioの設定です。今回出てきた説明では条件が詳細機能の有効化なので、そこが有効になっているかを確認します。有効化そのものの条件は今日の時点で確かめられていないので、設定にたどり着けなければ、次に見る日を決めて終わりにしてください。所要は5分ほどです。
②出ていなかった機能を、3つの質問のどれで止まっているかに仕分けます。表計算のシートを1枚作り、列は4つ。機能名、画面に出ているか、止まった質問、次に見る日です。分からないものは「不明」と書いてください。不明のままでも、次に見る日が決まっていれば業務は回ります。そして月1回、同じ場所を同じ順で見る日をカレンダーに入れます。
③公開前の台本をAIに渡してよいかを、社内で1行決めます。構成と話の順番までは渡してよい、取引先の社名と未発表の商品名と価格は渡さない。この形で構いません。決めておけば、下書きへの助言が自社の画面に出た日に、そのまま使えます。
3つのうち、いちばん後回しにされるのは③です。今すぐ使える機能の話ではないからですね。それでも、5分で決められることを機能が届く前に決めておくかどうかで、そのあとの半年が変わります。
例外:読み方が変わる会社と、向かない会社があります
3つの質問とStudioの画面という読み方が当てはまらない場面も書いておきます。
1つ目は、まだチャンネルを作っていない会社です。見る画面が無いので、今日やるのは仕分けではなく1本目の企画を決めることです。
2つ目は、運用を外部に任せていて、自社のアカウントでStudioを開けない会社です。この場合は権限の整理が先になります。画面を見られる人が社内に1人もいないまま発表を追っていると、誰も確かめられない状態が続きます。閲覧だけでも構わないので、自社の担当者に権限を渡してもらってください。
3つ目は、チャンネルを子ども向けの設定にしている会社です。Ask Studioの対象から外れるという情報があり、テストと比較のほうも子ども向けの動画は外れるという情報があります。つまり今日見る対象の2つが、どちらも消える可能性があります。玩具や教育の商材を扱っている会社は、設定の確認をいちばん先にしてください。ここに当てはまるなら、今日やるのは2つを探すことではなく、設定の確認と、下のアクション③です。次に見る日だけカレンダーに入れてください。
英語でも出している会社は、質問①の答えが変わります
4つ目は、英語圏にも発信している会社です。質問①の答えが変わります。動画の視聴ページに出る会話形式のAIは英語が対象に入っていますし、カスタムフィードも米国の視聴者には届きます。ただし、この2つは視聴者側の画面に出るものなので、Studioを開いても確認できません。自社で分かるのは、英語の動画を見ている人にはそういう入口があり得る、というところまでです。だから英語でも出している会社がやることは、画面の確認ではなく、英語の動画に字幕と説明文を揃えておくことになります。質問①の答えは、会社単位ではなく、見ている人の側で変わります。
僕たちCVOは、YouTube運用、インフルエンサーマーケティング、動画編集者育成の3つを手がけています。発表のニュースをどう扱うかを含めて、運用の組み立てからご相談いただけます。ご相談はお問い合わせからどうぞ。
もっと知りたい方へ:条件と読み方は記事ごとに書き分けています
まとめ:速報を10本読む時間を、Studioを開く10分に替えてください
今日の話をまとめます。
Made On YouTube 2026では30を超える新機能が発表されました。そのうち、日本の企業のチャンネルが今日触れるのは2つだけです。Ask Studioと、タイトルやサムネイルを比べるテスト。どちらも発表の見出しにはなっていません。
読み方は、機能ごとに3つ質問することです。日本で使えるのか、今使えるのか、前からあったものか。目玉として報じられたものは、①か②で止まります。Ask YouTubeもカスタムフィードも米国が先で、ライブの機能は2027年です。③で「前からあった」と分かったものは、待つ対象ではなく、今日見る対象に移ります。
いちばん広く報じられた「1本の動画にサムネイルを3枚アップロードできるようになった」は、前からできることでした。今回新しいのは、3枚を視聴者の層ごとに出し分けるほうと、動画本体のカットを比べるほうです。知らないことより、知っているつもりになることのほうが怖い、という一例です。
そして条件は、発表にも報道にも書かれていないことがあります。当ブログの過去記事と今回の情報が食い違っている箇所もありました。答えを持っているのは、自社のStudioの画面だけです。
今日やることは3つ。Studioを開いて2つが出ているかを見る。出ていない機能を質問ごとに仕分けて、次に見る日をカレンダーに入れる。公開前の台本をAIに渡してよいかを1行決める。
新機能の発表は、これからも年に何度も来ます。そのたびに速報を10本読む習慣より、月に1回Studioを開く習慣のほうが、自社の判断を早くします。まずは今日、画面を開くところからどうぞ。
よくある質問
関連記事
お問い合わせ
動画制作・YouTube運用に関するご相談は、以下のフォームからどうぞ。
